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宮川彬良のヤマトーク~ヤマトサウンド編~其の二 公式レポート

2015.12.22

 12月18日夜、丸の内ピカデリーにて「宮川彬良のヤマトーク~ヤマトサウンド編~ 其の二」が行われた。「其の一」に引続き、『宇宙戦艦ヤマト2199』シリーズの音楽を担当した宮川彬良さん、アニメ・特撮研究家の氷川竜介さんが登壇。フィルムコンサートとも言える47分間の『ヤマト音楽団大式典2012』の上映を挟み、スペシャルなトークで集まった多くのファンを楽しませてくれた。
 トークは『宇宙戦艦ヤマト』と吹奏楽(ウインドオーケストラ)との関係性からスタートした。まずは、長期シリーズとなった『ヤマト』だが、新作映像がない時にも多くの人の記憶に『ヤマト』が残っていた理由。そこには、夏の高校野球で流れていた応援曲、あの吹奏楽部の演奏による影響も大きいのではないかという話。これには会場に集まった多くのファンもうなづいていた。また、『ヤマト音楽団大式典2012』で結成された他では類を見ない120名に及ぶ大編成に参加した大阪市音楽団や土気シビックウインドオーケストラ、その2つの楽団と宮川さんとの関係にも『ヤマト』が関わっていたことが語られた。
 その後、演奏者の配置図、当日の構成表、司会を担当された太田真一郎さんが持っていた台本の一部なども公開。ここでしか聴けない第1曲目「オーバーチュア」を書きおろすことになったのは、その直前にオペラに携わった経験が活かされていること。「無限に広がる大宇宙」のスキャットを歌うYuccaさんが舞台上を通りすぎる演出は、宮川さん自身が提案していたこと。『ヤマト音楽団大式典2012』では叶わなかったが、その後「ラブ・シュプリーム ~至上の愛~」のオリジナル歌手、八神純子さんとTVで共演することになり、改めてアレンジをした父(宮川泰)の強い思いを感じたことなど、数々の秘話を聞くことになった。
 その中でも客席を驚かせたのは、今回発売される「ヤマト音楽団大式典2012」が公演当時、Blu-ray&DVDでの発売を前提に収録されていなかったことだった。とはいえ、後に『宇宙戦艦ヤマト2199 コンサート2015』を撮影する同じカメラクルーが参加。先に発売されているCDとは別の公演(公演は、昼と夜2回行なわれた)からもピックアップしているというこだわりを見せている。また、音に関してはCD用に収録していたマルチトラックから5.1chサラウンドシステム化。この夜の上映では、発売されるBlu-rayがそのまま使われたが、臨場感だけでなく、音の細部に渡る再現性に宮川さんや氷川さんも絶賛。この夜集まった多くのファンも、音だけでなく映像としても楽しんでくれたようだ。2012年当時、会場に居合わせた方はもちろん、今回のBD上映が初見の方にも十分にコンサートを体感してもらえたことだろう。
 イベントの最後には、鍵盤ハーモニカを手にした宮川さんが「真赤なスカーフ」を演奏。前回に引き続き、映画館をコンサート会場のような雰囲気に変え「宮川彬良のヤマトーク~ヤマトサウンド編」は幕を下ろした。